長門銭広永様は難しい銭

もう当たり前だが、自民党は国民を幸せなど全く気にしていない。

こういうのを喜んで読んでくれる人はいませんか?

【質問】
濃度a%の食塩水6kgが入っている容器Aと濃度b%の食塩水4kgが入っている容器Bがある。
Aから1kgとってBにうつし、よく混ぜてから同量をAにもどすものとする。
この操作をn回繰り返したときの
A、Bの食塩水の濃度をそれぞれ a[n]%、b[n]%とする。
b[n]-a[n]をn、a、bを用いて表せ。

【解答】
この問題の設定では、食塩量の和は一定で、単純な等式で表すことができ、式の変形がとても楽になります。

そこで、この操作をn回繰り返したときのA、Bの食塩水の食塩量をそれぞれ A[n]、B[n]とします。

それから、A[n]、B[n]の単位についてですが、濃度の式で登場する6a+4bに揃えて、A[n]+B[n]=6a+4bとします。kgと%の積なので、10g単位になります。

仮にa=5%,b=10%ですと、A[n]+B[n]=70となります。実際は700gなので、単位をDg(デカグラム)とします。70Dg=700gです。

※k(キロ)=1000倍、h(ヘクト)=100倍、D(デカ)=10倍、d(デシ)=1/10倍、c(センチ)=1/100倍など、おなじみ(?)の単位の仲間です。

尾籠な話になりますが、こんな文句があります。
キロキロとヘクトデカけたロートルがデシにおわれてセンチミリミリ。

キロキロ(擬音語)とヘクト(屁糞)、デカ(出か)けた、ろーとる(老人)がデシ(弟子)に負(追:昔は追うと思っていたが最近は負)われてセンチ(雪隠:便所)ミリミリ(擬音語)

さて、計算です。

Bは、AからAの1/6をもらい、Bと一緒になって、1/5をAに戻すので、4/5が残ります。ですから、以下の式になります。

B[n]=(4/5){(1/6)A[n-1]+B[n-1]}
=(2/15)A[n-1]+(4/5)B[n-1]

A[n]+B[n]=A[n-1]+B[n-1]だから、

A[n]=(13/15)A[n-1]+(1/5)B[n-1]

A[n-1]+B[n-1]=6a+4bより、
B[n-1]=6a+4b-A[n-1]を代入して、

A[n]=(13/15)A[n-1]+(1/5)(6a+4b-A[n-1])
=(13/15)A[n-1]+(1/5)(6a+4b)-(1/5)A[n-1]
=(2/3)A[n-1]+(1/5)(6a+4b)

これを、A[n]-α=(2/3)(A[n-1]-α)に変形して、以下のように解決します。

A[n]-α
=(2/3)(A[n-1]-α)
=(2/3)^2・(A[n-2]-α)

=(2/3)^n・(A[0]-α)


A[n=(2/3)A[n-1]+(1/5)(6a+4b)

A[n]-α=(2/3)(A[n-1]-α)
の係数比較をして、

(1/3)α=(1/5)(6a+4b)だから、
α=(3/5)(6a+4b)

よって、
A[n]-(3/5)(6a+4b)
=(2/3){A[n-1]-(3/5)(6a+4b)}

=(2/3)^n・{A[0]-(3/5)(6a+4b)}
=(2/3)^n・{6a-(3/5)(6a+4b)}
=(2/3)^n・{(12/5)a-(5/12)b)}
=(2/3)^n・(12/5)(a-b)

A[n]=(3/5)(6a+4b)+(2/3)^n・(12/5)(a-b)
A[n]=(3/5)(6a+4b)-(2/3)^n・(12/5)(b-a)

A[n]+B[n]=6a+4bより、

B[n]=(2/5)(6a+4b)+(2/3)^n・(12/5)(b-a)

まとめて、
A[n]=(3/5)(6a+4b)-(2/3)^n・(12/5)(b-a)
B[n]=(2/5)(6a+4b)+(2/3)^n・(12/5)(b-a)

A[n]=(3/5)(6a+4b)-(12/5)(b-a)(2/3)^n
B[n]=(2/5)(6a+4b)+(12/5)(b-a)(2/3)^n

後は、濃度に直して、

a[n]=(1/6)A[n]=(1/10)(6a+4b)-(2/5)(b-a)(2/3)^n
b[n]=(1/4)B[n]=(1/10)(6a+4b)+(3/5)(b-a)(2/3)^n

引いて、おしまいです。

b[n]-a[n]=(b-a)(2/3)^n

「操作後の濃度差」は、「操作前の濃度差」の2/3になっているということです。

2/3の由来は、

A[n]=(13/15)A[n-1]+(1/5)(6a+4b-A[n-1])
=(13/15)A[n-1]+(1/5)(6a+4b)-(1/5)A[n-1]
=(2/3)A[n-1]+(1/5)(6a+4b)

です。

一般に、の濃度a[n],b[n]は、以下の様になります。(a>bとする時)

a[n]=(1/A)A[n]=(Aa+Bb)/(A+B)+[B(a-b)/(A+B)][B(A-C)/A(B+C)]^n

b[n]=(1/B)B[n]=(Aa+Bb)/(A+B)-[A(a-b)/(A+B)][B(A-C)/A(B+C)]^n

A:容器Aの食塩水の重さ
B:容器Bの食塩水の重さ
C:移動させる食塩水の重さ
a:容器Aの食塩水の濃さ
b:容器Bの食塩水の濃さ
です。

私の解答は、普通程度の理系の高校数学の問題集の漸化式の例題に載っているような、堅苦しい、未熟な解です。もっと、楽に求められる流れがあると思います。

もう少し、何種類かの方法を知っていると、それぞれの方法の長短が分かり、それに配慮した記述ができると思うのですが、なかなか作業量もあり、私も理解が進まないため、この程度です。

具体的な濃度や重さをいろいろ設定し、操作毎の各濃度の推移を確認すると、どの量がどのように式の値に影響するかがわかり、よい勉強になると思います。