コーヒールンバを聞くと、カフェインに弱そうな主人公が歌われていて、きっと高価なコーヒーが欠如して、興奮から覚めて失恋するような、危うさを感じてしまう。
私は、高校生の試験勉強で中毒になって以来、40年ご厄介になっている。
今はなくなってしまったが、あるコーヒー豆の虜になって、100g1200円の豆を使っていたことがあった。1杯10gで淹れても豆代が120円という代物だから、ぜいたく品というほどではないが、一日に4杯飲むと500円で月15000円、年間20万に迫るから、馬鹿に出来ない。
しかし、どんなにおいしいコーヒーでも飽きが来るもので、ふっとすきま風が吹き込むのだな。
1200円以前は、それほどこだわっていたわけではなかった。ホテルのコーヒーがおいしかったなあ、くらいの感想を持つ程度だった。
しかし、上の娘がまだ小学生だったころ、タマゴボーロで有名な武田製菓のやっている「お菓子の城」に行って、クッキーを焼いた時に飲んだ無料のコーヒーが絶品で、コーナーの方に豆の銘柄を尋ねたのだが、業務用で教えていただけなかった。
それ以来、それに匹敵する豆探しの日々が続いたのです。
今は、探偵ナイトスクープで知った東京の豆屋さんの人柄が気に入って、飲み始めてもう何年かになる。
500g1880円のフレンチローストの苦いのを飲いでいる。高校生のころのインスタントの時代から、酸味のコーヒーが苦手で、後味の雑味が駄目なのだなあ。
最近、幸か不幸か、100g1200円の豆を焙煎する焙煎士が復活し始めたようだが、通販をしないので、電車を乗り継いで豆を買いに行こうか逡巡している。行けば、きっと1㎏15000円程の豆を買うことになる。危険な味覚の領域に一歩踏み出してしまうのが怖いのだな。
それぞれの豆の良さが独立して、従属する部分が少なく、優劣が付きづらいとよいのだが、でもやはり15000円の豆が勝つだろう。これは、記憶の美化作用によるのだろうか?眼前にない物への憧れだろうか。
そして今夜も逡巡するのである。
上の娘が推奨してくれた
は、名古屋市のお店で、美味しかったのだが、ついに、豊川市に、
を見つけてしまったのだな。
今のところ、解決しているのだな。