レミーなのだが、ミが相対的にやや低い。
梅崎春生の『午報』は、両親と別れて、おじいさんと暮らす少年が、正午を報せる午報(空砲)の音を聞きながら、
「何だか、お父さんたちに聞こえていないような気がする」
とつぶやく場面があります。
漠然としているけれど、中々の少年の感覚に「そんなものか」と納得した思いがあります。
中身は忘れても、私を形成している部分の小説なのだ。
絶対音感を持つ下の娘に、「12時になったら聴いてごらん」と伝える。
探偵ナイトスクープなら、自動車で構えて数回鳴る銅鑼の音を探すのだろうけれど…。
このあたりでは3周遅れなのですね。不要不急の番組「タモリ倶楽部」も。