吹く風を心の友と
口笛に心まぎらはし
私がげんげ田を歩いてゐた十五の春は
煙のやうに、野羊のやうに、パルプのやうに、
とんで行つて、もう今頃は、
どこか遠い別の世界で花咲いてゐるであらうか
耳を澄ますと
げんげの色のやうにはぢらひながら遠くに聞こえる
あれは、十五の春の遠い音信なのだらうか
滲むやうに、日が暮れても空のどこかに
あの日の昼のまゝに
あの時が、あの時の物音が経過しつつあるやうに思はれる
それが何処か?――とにかく僕に其処へゆけたらなあ……
心一杯に懺悔して
恕(ゆる)されたといふ気持の中に、再び生きて、
僕は努力家にならうと思ふんだ――
元気のない方は、再スタートです。
多くの病気は、良い食事で治癒、回復します。