長門銭広永様は難しい銭

もう当たり前だが、自民党は国民を幸せなど全く気にしていない。

娘の「人間・鈴木安蔵に迫る!」を聴きに、29日名古屋へ行ってきました。

娘の「人間・鈴木安蔵に迫る!」を聴きに、名古屋へ行ってきました。
大変な方々を前に、45分間話しておりました。
話の要旨の一部は以下のようです。
...
鈴木安蔵(1904~1983)とは、
昭和初期から後期にかけて活躍した憲法学者
立憲主義の原理・理想について模索した。
戦前は明治憲法を研究し、戦後とくに新憲法草案起草に携わり、現行憲法に大きな影響を与えたことで有名。

○敗戦後の8月、新憲法の必要性を考え、4か月後の12月25日に憲法研究会草案・最終案を書く。翌1月11日、GHQはこの憲法研究会草案を英訳し、報告書をまとめている。2月3~12日、GHQは草案起草、完成。クリスマス休暇を返上し、2週間で英訳作業を終え、そのひと月後には、GHQは憲法草案を完成させるスピードである。

○GHQ民政局法規課長M.E.ラウレルは、「いちじるしく自由主義」、GHQ民政局次長チャールズ・L・ケーディスは、「この憲法研究会案と尾崎行雄憲法懇談会は、私たちにとって大変参考になりました。実際これがなければ、あんなに短い期間に草案を書き上げることは不可能でしたよ。ここに書かれているいくつかの条項は、そのまま今の憲法の条文になっているものもあれば、いろいろ書き換えられて生き残ったものもたくさんあります」、天皇を日本統治に利用したい意図のマッカーサーは、「日本人から象徴天皇制の提案があった」と諸外国に対する天皇制維持の理由に利用された側面がある。

○巷の「押し付け憲法」の議論で、
改憲派は、「現行憲法はまったく日本の伝統に反している。GHQが書いたからだ。変えなきゃだめだ」
護憲派は、「いやいや、何を言う。鈴木安蔵が書いたリベラルな草案がベースになってGHQ草案ができたんだ。」
・・・
※(蛇足)「漱石とその時代」を書いた江藤淳も、史実に当たらず、軽々しく憲法押し付け論を唱えて、恥を晒したままになってしまった。(奥さんを亡くして鬱になったのだろうか。後を追ったのだ。)その他、首をかしげる評論があり、かねてから怪しいと思っていたので、深く首肯したのだ。

長くなったので、これで終わりです。

30人の参加者の方々からいろいろな質疑、応答がありました。
鈴木安蔵の直弟子の方、独自に鈴木安蔵氏を研究されている方から、多くの資料を頂き、更に研究を深めることになりそうです。

近くゼミの教授から依頼されて書いた原稿(バックネル大学へ留学、日本語教師や聴講生としての渡米の際に、第9条の会を立ち上げたチャールズ・オーバービー博士との会話など数回書き直していた)が本(もちろん共著)になります。また紹介させて頂きます。親馬鹿ですが、うれしい限りです。