長門銭広永様は難しい銭

もう当たり前だが、自民党は国民を幸せなど全く気にしていない。

一寸楽しい計算!悪用しないでね。

A君、B君は300円ずつ持っています。
始めにA君は、300円の半分の150円をB君にあげました。
次に、B君は、(300+150)円の半分の225円をA君にあげました。
すると、A君は、375円、B君は、225円になりました。
もう一度、手持ちのお金の半分を相手に与える事をしました。
すると、(187.5円、412.5円)→(393.75円、206.25円)
これをくりかえすと、A君のお金は増え、B君は減り続け、
(400円、200円)に近づいていくようです。

これを、
(300,300)
(150,450)
(375,225)
(187.5,412.5)
(393.75,206.25)

(200,400)
(400,200)
と書くことにします。


また、逆に始めから2:1の比になっている場合は、
(600,300)
(300,600)
(600,300)
の繰り返しですが、

300円から、600円へ150円を与えると、
(600,300)
(750,150)
(375,525)
(637.5,262.5)
(318.75,581.25)
(609.375,290.625)

(600,300)
(300,600)
と同じ結果になります。

ここで質問です。
金額の比が分かっている時、お互いの所持金の内の一定の割合を相手に与え続けると、違う金額の比に近づけて行けるものなのでしょうか?

例えば、1:A(A>1)→1:B(B<A)とかにできたら、怖ろしいでしょう。
割合が大きいと、振幅が大きく、いつまでも収束しないでしょうが、収束する割合は、Aの関数なのでしょうか、Aに関係なく決まるのでしょうか。

 

【上のような私の質問に、ある方が以下のように答えてくれた。】

渡す金額が同じになるように収束していきます。
そうでなければ、発散するはずですから。

お互いが渡す金額の割合を
A→B:Ra
B→A:Rb

AからBに渡す直前のAの金額をAn、Bの金額をBnとすると、
An×Ra=(Bn+An×Ra)×Rb
(An×Ra)(1-Rb)=Bn×Rb
(An×Ra)=Bn×Rb/(1-Rb)
An/Bn=Rb/{(1-Rb)×Ra}

収束時の渡す金額A→B
T=全体の金額×(An/Bn)/(1+An/Bn)×Ra

お互いが半分渡す場合は、

Ta=0.5, Tb=0.5
An/Bn=0.5/0.25=2
An:Bn=2:1

200円と700円で始めると総額Wは900円なので、
T=900×2/3×0.5=300

An:Bn=600:300
T=300

300円が行き来する状態に収束します。

お互いが渡す割合を変えた場合も計算できます。
Ra = 0.25 , Rb = 0.4
とすると、

An/Bn=0.4/(0.6×0.25)=8/3
An:Bn=8:3

A:500円とB:600円の総額1100円から始めると

T=W×(8/3)/(1+8/3)×0.25
=1100×(8/3)(3/11)×0.25
=1100×(8/11)×0.25
=200

An:Bn=800:300 (→200)
An+1:Bn+1=600:500 (←200)
An+2:Bn+2=800:300


最初の金額A1,B1とすると、
A1+B1=Wなら、An+Bn=W

そして、D=An/Bnとします。

An:Bn:W = D:1:D+1
An:W=D:1+D
An=W× {D / (1+D) }
T = An×Ra

D=An/Bnを代入すると、
T=W× {(An/Bn) / (1+An+Bn) } × Ra


【そして、私】
An/Bn =Rb/{(1-Rb)Ra}
これを単に
An/Bn=b/a(1-b)
と書くとする。

T(収束時の渡す金額)
=W×(An/Bn)/(1+An/Bn)×Ra
=W×a{b/a(1-b)}/[1+{b/a(1-b)}]
=W×a{b/a(1-b)}/{a(1-b)+b}/a(1-b)
=W×a{b}/{a(1-b)+b}
=Wab/(a+b-ab)
=W/{(1/a)+(1/b)-1}

これを使うと、

お互いが半分渡す場合は、
Ra=0.5, Rb=0.5
An/Bn=0.5/0.25=2
An:Bn=2:1
200円と700円で始めると総額Wは900円なので、
T=900×2/3×0.5=300
An:Bn=600:300
T=300
300円が行き来する状態に収束します。


この部分のTは、
T=(200+700)/(1/0.5+1/0.5-1)
=900/(2+2-1)=900/3=300
で済みますね。

また、
Ra = 0.25 , Rb = 0.4とすると、
An/Bn=0.4/(0.6×0.25)=8/3
An:Bn=8:3
A:500円とB:600円の総額1100円から始めると
T=W×(8/3)/(1+8/3)×0.25
=1100×(8/3)(3/11)×0.25
=1100×(8/11)×0.25
=200

ここの記述は、
T=1100/(1/0.25+1/0.4-1)
=1100/(4+2.5-1)=1100/5.5=200
で済みますね。

 

「互いに与え続ける」という、一見素晴らしいと思える行為の中にも、数学は入りこんで、その意味を検証することに役立ちます。

 

エクセルの扱える方は、

An/Bn=b/a(1-b)

を表にして計算してみてください。

最終の金額の比An/Bnが、与える割合によって、b/a(1-b)と決まっているのだな。

1/(1-b)>1だから、どんなbに対しても、a=bとすれば、

b/a(1-b)=1/(1-b)>1となり、An>Bnなのだから、A1=B1として、お金を与え続ければ、An>Bnとなっていくのである。

 

実際のやり取りでは、私たちBnは、お金を出し続けるが、企業Anは、お金未満の価値の物しかくれないのであるから、予め、An>Bnなのだな。

うすうすわかってはいるが、「お値段以上」という言葉に魅力を感じるのだろう。