大変読みやすく平易に書かれた本であるが、以前第4章ぐらいまで読んで、仕事で余裕がなくなり、積読(つんどく)状態だった本の一冊だった。読み直したら、358ぺで大島渚監督の「忘れられた皇軍」が紹介されていた。小熊さんの著書は大著が多く、以前は仕事で精神の余裕がなくなると、途中で辞めざるを得なくなった本がたくさんあったが、最近読み直しが進んでいる。
他の書物ではあるが、読み始めてすぐに、日本旧海軍と陸軍の連携が全く行われていなかったことを知り、あごが外れた思いがした。とにかく1冊の背景に数十冊~100冊の背景を持つ書籍が多く、漠然とした時代背景が頭におぼろげながら残るので有難い。
今思うのは、16世紀末と幕末の日本の内戦が、その後の日本の内政に与えた影響である。そういうことに詳しい書籍を読んでみたい。
国会議員のせめて半数がまともな学者であったなら、もう少しまともな政治がおこなわれていたと思う。